Profile

櫻 裕子

[サクラ ヒロコ]

盛岡市議会 / 現職
櫻 裕子

略歴

1967年
花巻市にて生まれる
1985年
岩手県立花巻北高校卒業
1987年
大原簿記専門学校卒業
1987年
株式会社JSR入社
1992年
株式会社 岩手めんこいテレビ リポーター
1995年
結婚後フリーアナウンサーに
2011年
盛岡市議選初当選(現在二期目)

Interview

取材日 2016/9/30 聞き手 吉田拳
お生まれはどちらですか?
 櫻:花巻市です。
盛岡にはどういった経緯で来られたんですか?
 櫻:盛岡に来たのは23歳ぐらいですね。当時、岩手めんこいテレビが開局して2年目で、お天気リポーターを募集していまして。前からそういう仕事に興味があったので、応募したら採用してもらった、ということがキッカケです。
アナウンサーとして就職なされたんですね。
 櫻:そうですね。めんこいテレビ専属のアナウンサーとしては3年くらいお仕事させていただきました。結婚を機に、めんこいテレビの専属からは外れまして。それからは子育てをしながらフリーのアナウンサーという形で、お仕事をしておりました。
ラジオ番組のパーソナリティーとかもされていたそうですね。今でもアナウンサー関係のお仕事をされてるんですか?
 櫻:昨年(※2015年)選挙がありまして、改選時期にラジオのようなお仕事はできなくなっちゃうので、番組とかはお休みしてまして。まあ、結婚式の司会とか、イベントの司会とかをさせていただくことはありますけど、今はもうほとんど議員の仕事がメインになってますね。
櫻 裕子
なるほど~。そこから、どうして議員になろうと思ったんですか?
 櫻:まず、盛岡の街に対する誇りが根底にあって。盛岡の街は、本当に住んでいて綺麗で、食べ物もおいしいし、子育ての環境としても理想的な場所でね。この街をPRすることで、もっともっと全国に知れ渡って、いろんな人が移り住んできてくれればいいなっていう(想いがベースとしてある)。
それに加えて、アナウンサーのときの仕事の経験であるとか、子育てで感じたこととか、そもそも女性議員が盛岡の場合は圧倒的に数が少ないという事実を知ってですね。そういった面から、女性の声を議会に届ける、そして市政に反映する。そしてもっともっと盛岡の街が元気になる。そのなかで私ができることがあればさせていただきたいな、っていうのがキッカケで議員に立候補したということだったんです。
「議員になりたい!」という感じで手を挙げたんですか?
 櫻:だからってそう簡単にねぇ、手を挙げられるって訳でもなかったんですけど(笑) 周りの仲間、「応援するよ」って言ってくれる人たちが支えて下さって。4年に1回のことですからね。1回チャンスを逃せば4年後までないわけですから。そういう機運が高まったところで、清水の舞台から飛び降りるような覚悟で、やってみようと。
どこかの組織とか地盤から出られたという感じではないんですか?
 櫻:まぁいろいろな方面からの応援はあったんですけど、かと言って、具体的にどこの党だとかなんとかっていうのはほとんど無くって。市民党みたいなイメージでやれればいいかな、という感じで立候補したんですけども。
なるほど。櫻さんは現在2期目ということで。1期目の4年間に様々な活動をなさったと思うのですが、例えばどのようなお仕事をなさいましたか?
 櫻:自分に知識や経験がある分野の方が提言もしやすいということで、まずは教育関係のところとか。それから、私も年代的に介護を意識するところに差し掛かっているんですけども。介護においても女性にかかる負担って物凄く大きいじゃないですか。そういったところを勉強しながら、市議として提言していく。振り返ってみると、教育・福祉系が多かったかな、と思いますね。
櫻 裕子
ちょうど今(※2016年9月)教育福祉常任委員会の委員長もされていらっしゃいますね。ところで、櫻さんは『高松音楽祭』に関わっていらっしゃるそうですが、これはどういったイベントなんですか?
 櫻:私は高松に住んでいるのですが、今盛岡市は西南開発であるとか中心市街地の活性化に力を入れてて。一方で、高松を含む北部の地域っていうのは、岩手大学もあったり文教地区と言われつつも、空き家が年々増えているし、高齢化が顕著になったり、商店街に元気がなかったり……。そこで、地域の活性化をみんなでやっていかないか、手始めに音楽祭をやってみないか、という声が地元で上がりまして。地域のお子さんや学生さんたちの発表の場を作って、いろんな人が1年に1回、高松に遊びに来てくれるような機会を設けることによって、地域をもっと明るくしていきたいな、と。そういう目的で『たかまつ音楽祭』というのが2013年に始まったんですね。最初一回だけで終わる予定だったんですけど、結構好評でして。毎年一回の開催を続けてまして、来年(※2017年)で5年目になります。
何月ごろの開催ですか?
 櫻:毎年6月ですね。高松の池の新緑が一番きれいな時季です。
私、岩手大学に在学しているんですが(※当時)、大学生なんかも出演してますか?
 櫻:もちろんです。岩手大学さんからはいろんなサークルや団体の方に出ていただいてます。
へ~。そういったイベントでは、やっぱりMCをなさるんですか?
 櫻:そうですね、やっぱり、得意分野ということで(笑) 「『司会議員』としても使ってください」なんて言いながら(笑)
へ~(笑)
 櫻:まぁ自分が得意とするところはどんどん活かしていければな、ということで(笑)
なるほど~。では、「今ちょうどこんな活動をやっている」「これからこういう活動をやりたい」なんていうのはありますか?
 櫻:そうですねぇ。例えば、(2016年)12月議会では、伝統工芸品。代表的なものでいうと南部鉄器ですね。盛岡に古くから受け継がれてきている工芸品の継続。さらに、それを新しい産業に結びつけていけないか。そういったあたりを聞いてみたいなと思って、今考えているところです。工芸品の技術を継承している人達が少なくなっていって、工房も数がどんどん少なくなっているという現状が今ありますので。盛岡を代表する素晴らしい伝統工芸を別の産業に結びつけたり、時代に即した形にすることで、ずっといつまでも継続できるように……新たな道筋ができないものかな、と。そういうところを提言したいな、というのがひとつです。
櫻 裕子
   あと、議員をやっていて、正直、盛岡は本当に魅力あふれる街でありながら、広報戦略がちょっと弱いかな、と感じるところがあって。盛岡の素晴らしさを広めて、認めてもらえるというような活動をもっと市の方で力を入れていただきたいな、という気持ちがあって。今、「フィルム・コミッション」とかですね……。
「フィルム・コミッション」?
 櫻:映画とかドラマのロケで、どんどん地元を使ってもらおうという事業を行う機関なんですけれども。古くから盛岡は手を挙げて(撮影場所誘致を)行っているんですけど、それの現状や効果をもっと検証してシティプロモーションや、新たな外貨獲得につなげるよう提言したりとか。
あと今後ですが、やはり子育てがしやすい街づくりですね。具体的に出生率が上がるような活動をしていきたいと思っています。そうなると、子供の医療費無償化の拡充ですとか、雇用の確保とか、学校現場の環境整備など取り組むべきことはたくさんあります。手始めになかなか進まない待機児童の解消をなんとかしたい。様々な要因はあるんですが、ひとつに、慢性的な保育士不足が挙げられますね。盛岡市の男女共同参画推進計画の5つの基本目標の中に「女性に対する再就職の支援」という項目があります。育児や家事に専念することを理由に仕事をやめ、子育てが一段落して再就職をしたいとい方を支援する内容です。こういった所に現在不足と叫ばれている保育士資格をもった方の掘り起こしとマッチングに取り組む内容を加えて、待機児童の解消につなげてはどうかということを提言していこうと考えています。
それと、やはり地元である高松を含めた地域の活性化ですね。高松の池の水質浄化、老朽化が著しい護岸整備を始め、旧競馬場跡地の活用など、取り組むべきことは山ほどあります。
そういえば、2016年6月の定例会で「高松公園の環境整備資金確保」についてご質問なさってましたね。これについて詳しくお伺いしたいのですが。
 櫻:まず、市が「旧競馬場跡地をどういうふうにしましょうか」と地域に呼びかけた時に、住宅地ですからあんまり開発するような方向じゃなくて、自然が楽しめて、高松公園と調和したような場にしてほしいという要望があって、それに即してああいう形になったんですね。それは本当に感謝しているんですけども、いざそうなった時に市民や地域の方では「これをどうやって活性化につなげていったらいいんだろう?」と。そういう使い方のところで、クエスチョンな部分もあるんですよね。いかにあそこに多くの人たちが集まってきて、高松広域の魅力につながるかっていうところを考えた時に、宝の持ち腐れじゃないですけども、何かいい方法はないかと考えまして。
櫻 裕子
   経済産業省の制度で『次世代エネルギーパーク』というのがあって、簡単に言いますと、多くの人が集まって環境学習ができるような場所を、国が認定して情報発信とか色々な支援をしますよ、という制度なんですね。そこで政策提言をさせていただいて、2015年10月に「もりおかエネルギーパーク」として、クリーンセンターとかと一緒に高松の池のエコアス広場も指定してもらったんですね。でも実際のところ、そんなに利用しているような感じもないので、環境に興味のある民間企業にお願いしてですね、命名権使用料(ネーミングライツ)のような形で潤沢な活動費を得つつ、エコアス広場や周辺地域を多くの人が集まる場にしてもらいたいなっていう思いで質問させていただきました。市の方も前向きに考えていきたいということでした。
なるほど~。話は変わりますが、今、全国の議会で若い議員が少ないと言われていますが、どうでしょう、若い人でも議員としてやっていけますかね?
 櫻:やれないことはないと思いますけど……選挙と議員活動っていうのは別なんですよね。やっぱりどうしても、選挙の時にはお金がかかったりだとか、いろんな方面からの支援が必要だったりとか、組織がないとダメだとか……。そうじゃないと、勝っていけないっていうところもあるもあるじゃないですか。そういったところで、どちらかっていうと若い方たちが立候補するっていうのが、今の日本では難しいような状況になってるんじゃないのかな、と思います。ただ、若い人たちがどんどん議会に入ってきて色んな意見を言っていただくっていうのは本当に大事なことだと思います。選挙と議員活動が全く違うっていうところが変わらないといけないんじゃないか、というのは思いますね。
やっぱり選挙ってお金かかりますか?
 櫻:かからない選挙をやってみたい(笑) 他の議員さんに聞いたら、私はかかってない方なんだなぁだと思います。みなさんボランティアで選挙を手伝って下さる方が多いので。ただ、資金がある程度ないと選挙はできませんね。
なるほど。櫻さんは2期目ということで、1期目の時とはまた違う悩みもあるかと思うのですが。
 櫻:そうですね……。そもそも今、女性の活躍が期待されていて、国も企業の管理職のうち3割くらいは女性にしましょう、みたいなことを言っているんですけど。じゃあ実際のところはどうですか、というと、理想でしかない。現実と理想が乖離している状況なんですよね。そういうところで、もっともっと女性のみなさんの声を市政に届けるためには、まだまだ頑張らなければならない、と思うところがあって。女性議員ならではの活動っていうのを、今すごく模索しているところで。手始めとして、広域の女性議員の方たちと何回か会ってディスカッションしたり、互いの活動を知って、もっと協力し合えることがないか、だとか。そういったグループを作りたいな、っていうのもあるし……。市だけじゃなくて県議会の女性議員の方たちとも連携して、もっと女性の皆さんが声を発していただける、悩みを解決できる……なんというですかね、そういった集団をつくっていければいいかな、ってすごく思っています。
女性議員は増えた方がよいとお考えですか?
 櫻:うーん……。じゃあ増やせばいいのか、っていう事でもないと思っています。今よく女性の社会進出にはワークライフバランスの実現が必要と言われています。そういった意味で女性議員の場合、産休・育休制度が充分でなかったり、まだまだ男性中心の働き方になっていて、女性の本来の社会進出の理想像とはかけ離れている部分があります。まずは現行の制度の見直しをしっかりして、女性議員が活動しやすい環境を整えるのが先決ではないかと思いますね。
色々悩みながらも活動なさってるんですね。ちなみに、今まで活動されてきた中で感じた、女性議員としての強みはありますか?
櫻 裕子
 櫻:お年寄りのみなさんの集まりとかに顔を出すと、「女性の議員さんの方が相談しやすいのよね」とか言っていただけるのはすごく有難いなぁって。これは女性の強みだと思います。そういったところをもっと活かして、幅広い年代の方から何でもいいから困っていることを気軽に相談してもらえるような存在になろう、と思ってますね。私のキャッチフレーズでもある「市民の心に咲くさくら」になれるよう、今後も頑張ってまいります。
なるほど。本日はありがとうございました。
 櫻:ありがとうございました。

※ 本記事は平成28年度岩手大学Let'sびぎんプロジェクトの助成により制作されました。 ※
岩手大学Let'sびぎんプロジェクト